816 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2018/05/20(日) 15:04:03.72 ID:bTz523bF0.net
ジャズの世界の逸話

1961年、ブレイキーのグループ「ジャズ・メッセンジャーズ」が日本の地を踏んだと同時に、
日本国中に「大ジャズブーム」が巻き起こりました、あまりの大歓迎ぶりに、一番びっくりし
たのは本人たちです。

そして、さらにアート・ブレイキーを驚かせることがあったのです。それは・・・
空港には熱狂的なファンが多数ブレイキー一味を出迎えました。
それだけでも彼らにしてみれば、「誰かVIPでも飛行機に乗っているのか?」というほどの仰天
モノなのに、全員が自分たちを迎えに来ていると知ったブレイキーは大泣きしたそうです。

すると、ファンの一人がブレイキーにおずおずと近づいて来て、こう言ったのです。

熱狂ファン『ミスター・ブレイキー!お願いがあります』
ブレイキー『何だい?』
熱狂ファン『僕と一緒に写真を撮って下さいませんか?』
ブレイキー『は?本気か?』
熱狂ファン『もちろんです、是非、是非お願いします』
ブレイキー『おれは黒人だが・・・そんな俺を同じ写真に写っていいのか?』
熱狂ファン『そんなこと知っていますよ。是非お願いします、記念にしたいんです。』
ブレイキー『おれは黒人だぜ。本当にいいのか?』

ブレイキーは知らなかったんですね。
日本には、黒人を差別するなどという、極めて下劣で低俗な習慣など、これっぽっちもないと
いうことを・・・・・
同じ人間を「肌が黒い」というだけで、蔑むような考えを持つものなど、この国には一人もい
ないということを・・・

続く

817 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2018/05/20(日) 15:04:40.34 ID:bTz523bF0.net
>>816
続き

その時、ブレイキーは初めて知ったんです。
この国の人たちは、自分たち黒人を差別しない。
この国の人たちは、本当に自分たちの演奏を聴きたがっている。
この国の人たちは、自分たちの演奏が大好きで、心から自分たちをリスペクトしてくれる。
国籍も人種もまったく違う日本人が、ただ自分たちの音楽を賞賛してくれている。

当時のアート・ブレイキーと言ったら、ジャズシーンのスーパースターです。
そんなブレイキーでもアメリカ本国では、ごく普通に差別されていた・・・

アート・ブレイキーは帰国を前に、こう語ったそうです。

「私は今まで世界を旅してきたが、日本ほど私の心に強い印象を残してくれた国はない、それ
は演奏を聴く態度は勿論、なによりも嬉しいのは、アフリカを除いて、世界中で日本だけが我
々を人間として歓迎してくれたことだ。人間として!ヒューマンビーイングとして」

大の親日家になったブレイキーは、その後、日本女性と結婚し
亡くなる間際まで何度も来日を繰り返したのでした。



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